本当の自立とは何か


 自立した女性になりましょう、など「自立していること」が大切なこととされています。本当の自立とはなんでしょう。

 よく言われるのは経済的な自立です。たしかに親のすねをかじり、生活費や学費などを親に出してもらい、養われている状態では独り立ちとは言えないでしょう。それは大切だと思います。

 それでは一人でも生きていけることが重要なことかというと、どうかなと思います。なぜなら
一人で生きている人間なんていないからです。社会は多数の人が自分にできることをしあい、みんなで作っているものです。その中では自分にできる事は何かと言うことを把握し、長所を伸ばし、短所を補い合い、他人と協力しあうということが必要です。なにかをしようとするときに自分一人でできる事なんてしれています。

 本当の自立とは
自己の確立のことだと思います。自分が何者で何をなすべきか、それを知らないことには何もできません。人生は旅だと言った人がいますが、自分がどこにいるか、どこに行こうとしているかを知らないとしたら、それは旅ではなくあてのない放浪です。自己を確立するとは自分自身の地図を持つと言うことです。

 その上で
自分の意志で、自分の目指す目的に向かって、自分のやり方で進んでいく、ということだと思います。自分の稼ぎで生活していても、人から言われただけを言われるがままにしていたのでは本当に自立していることにはなりません。

 理想の人間関係とは「
自己を確立した人間同士の相互依存」だと思います。完全である必要はないし、長所短所があって当たり前です。いろんな人がいるのはそれぞれ長所を出し合い、短所を補い合うためです。むしろ自分の適正を把握し、自分や他人の本質を見て受け止めるということが理想だと思います。


 今は価値観の転換期です。古い価値観はどんどん新しい価値観に置き換えられようとしていますが、一方で物事のうわべだけを見て本質をついていないような考え方が無数にある時代でもあります。常に真実は事実の向こう側にあります。「何が起きているか」の奥にある「なぜそれが起きたか」「そこからどうすればいいか」を考えることがこれからますます重要になってくると思います。


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