子どもを育てるということ


 子どもを育てると言うことは昔から少し過小評価されてきたような気がします。子どもを育てると言うことは大人が充実して生きるための手段ではなく、それ自体が大切な人生の目的の一つです。

 人生の目的には2つあると言いました。ひとつ目は
自分が自分らしく精一杯生きること、そしてもうひとつは次代への架け橋へとなると言うことです。
 子どもを育てると言うことは
次世代をになう人間を育てると言うことです。健全な精神と肉体を備えさせ、自分たちが祖先から譲り受け、積み重ねてきた社会と価値観を引き継がせると言うことは、何よりも大きな社会貢献です。
 自分たちがいかに生きるかも大切ですが、自分たちの子どもを育てると言う行為も大切なことです。自分が精一杯生きたとしてもそれはその時限りのことですが、次代を育て彼らが精一杯生きていくことはより大きな事であるともいえます。

 大人のために子ども達を犠牲にし、次代を担う人の育成をおろそかにすることはよほど反社会的で、自分たちの祖先にも仇なす行為であると感じられます。
 
子ども達が自分たちの築いたものを引き継いで生きていってくれるということは、すなわち自分たちが精一杯生きたということの証をしてくれると言うことです。後継者を育てなかったために自分たちの築いたものが台無しになってしまうとしたら元も子もありません

 確かに子どもを育てることは大人も喜びを感じることのできる行為ではあります。でもそれは過程によって得られるプレゼントのようなものです。
 子どもを育てることは子ども達のためであり、かつ社会に貢献するものです。
次代を育てると言うこと自体が人と社会にとっての尊い目的の一つです。自分たちの幸せのために子どもを育てるという考え方は誤りです。

 
子どもの人生は間違いなく子どものためのものです。子どもに自分の夢を背負わせたり、自分の目標のために子どもを利用することは本来あるまじき行為です。
 親がすべきは
子どもが自分らしく充実した人生を送れるよう、手助けをすることだけです。子どもは自分の目で世界を捉え、自分の頭で自分自身の選択をして行かなくてはいけません。いびつな世界観を子どもに押しつけたり、子どもの選択肢を親が制限したりしてはいけません。

 親のエゴで子どもを振り回してはいけません。子どもは人間社会全体にとっての財産です。
子どもを育てると言うことは社会に対しての尊い貢献に他ならないのです。


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