「人生の目的」の向こう側にあるもの


 人生の目的は昔からいろんな人がずっと考え続けてきた問いであり、未だに確立した答えは分かっていません。宗教的に世界と自分たちを定義した価値観の中では、これを目指すことが人生の唯一の目的ですと言うことも出来ますが、それに満足していない人もいます。宗教に頼ることなくその答えを出すことは出来るのでしょうか。

 人生の目的を宗教が指し示すとき、そこには明確な前提があります。それは「
人間は特別な存在である」という事です。そこでは、「人間は生物の中において、他の生き物とは違う存在」として捉えられています。世界の姿すらも人間が定義したものにすり替えられています

 人生の目的と定義されたものの多くは、
人間には適用することが出来ても動物には当てはまらないものがほとんどです。「人間の生には目的があるが他の生命には目的はない」という主張は暴言です。真理とは永遠に変化せず、全てのものに当てはまり、消えることもないものです。対象が無くなったり変わったりすると通用しなくなるものは真理などではありません。

 
人間が他の生物と変わらない一つの生き物として捉えるならば、人生の目的というものを超えた、より全ての種にとって普遍的に適用することのできる考え方が必要です。人はその生において、生命自体が同じように求めているものを人間なりのやり方で求めていると思うからです。

 生全体が目指しているものと異なるものを人間が勝手に空想し設定し、それを追い求めるならば、それを達成しても本質的な意味はないのかも知れません。人間のみならず、全ての生により普遍性を持って当てはめることができるような生の目的を考えてみます。


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