職業に貴賤はあるか


人が原始的な生活を送っていた時代ではみんなが食料採取をするだけであり職業はありませんでした。時代とともに社会が発展し、職業が発達してきました。新しい技術や文化が生まれるたびにそれらに携わる職業が生まれて来ています。

全ての職業は社会生活を豊かにするものであり、それぞれが違う役割を果たし合いながら社会に貢献しています。そこに貴賤はありません。誰かの役に立つ仕事は全て尊いものです。

しかし、社会の発展に携わらずに利益を生む人たちもいます。他人の財産を奪うなど、誰かの役に立たず、むしろ人に迷惑をかけるような利益の得方はいやしいものと言えるでしょう。

職業によって自分のした行為が人の役に立っているかどうかわかりやすいものと分かりにくいものがあると思います。しかしそこに上下の差はありません。山奥のダムの管理をしている人が直接利用者から感謝をされる機会は少ないと思いますが、そういう人たちがいて生活が成り立っているのです。蛇口がひねると水が出るのは当たり前なのではありません。そこまでに努力した人がいて、守っている人がいて、始めてその恩恵にあずかれるのです。

低年齢の犯罪が取りざたされていますが、子ども達に一番最初に教えてあげないといけないのは、「
自分一人で生きているのではない」ということと「いろんな人ががんばっているおかげで自分が生活できている」ということだとおもいます。いろんな職業の人と触れ合わせ、実感させてあげた方がいいと思います。中学生が職場に行く活動などもしていますが、もっと低い年齢から体験学習をしても良いと思います。

子ども達に教えるべきなのは他人をけ落とす術では無く、
周りに感謝する心です。目に見える、見えないにかかわらずいろんなもののおかげで生きていられます。そういうものに感謝する心なしに知識を詰め込んでも豊かな人間性とはかけ離れた人間にしかならないと思います。
自分と他人は関係ない、そう思っている子供が増えていることが凶悪犯罪の根底にあるんでないかと思います。

いろんな人のおかげで社会が成り立っています。また社会に貢献できる人間になるためのものが職業というものです。
次の世代の日本が良い社会になるためには「
感謝」というものが大きなキーワードになると思います。もっとも、一昔前の日本の方がそれを持っていたのかも知れませんが。


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