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ネコのエイズウイルスによって起こる病気で、免疫力低下による様々な症状を起こします。人間に移ることはありません。主にケンカにより他のネコに移るため、オスの発生率はメスのおよそ3倍と報告されています。
その経過は人のエイズと似通っている部分が多く、通常以下の経過をたどります。
第1期:急性期 |
症状ほぼ無し、感染後4週間〜4ヶ月 |
第2期:無症候性キャリア期 |
無症状、数ヶ月〜数年 |
第4期:AIDS関連症候群 |
慢性呼吸器・消化管・皮膚異常 |
第5期:AIDS期 |
日和見感染、重度削痩、リンパ系枯渇 |
人間では第3期:全身性リンパ節症が見られますが、ネコでは通常あっても短期間のため確認されません。
感染しても潜伏期の間(数ヶ月-数年)は無症状です。症状は第4期から出てきます。第4期に入ると大半は余命1年未満と言われています。
発症すると呼吸器症状、消化器症状、皮膚病、口内炎、細菌の易感染、傷の遅延治癒、ブドウ膜炎、緑内障などいろいろな症状を起こします。
併発症としてはヘモバルトネラ、クリプトコッカス、トキソプラズマなどが知られています。
いつ発症するかは個体差があります。ネコにおいては発症していなければ、健常ネコと同様に生活できることが多く、場合によっては寿命まで普通に暮らせることも期待できます。
発症の時期を予測するための方法が模索されていますが、まだ確立されていません。
抗体価を調べることにより、感染の有無を検査できますが、感染して1ヶ月以内の時は抗体価がまだあがっていないことがあり、そのときには検査しても分かりません。
また、生後3ヶ月以内の子猫では母親からの移行抗体が残っている可能性があり、検査したときに疑陽性と判定されることがあります。
残念ながら感染してしまった場合には、ストレスがかかったりけがをしないように注意しながら室内で飼ってあげることがおすすめされます。免疫力を向上させることが役立つ可能性がありますので、サプリメントなどを使用するのも良いでしょう。
ウイルスを排出しますので、他のネコとケンカするとそのネコに病気を移してしまいます。同居ネコでも普通に接触している限りは感染しませんが、唾液が口のキズから入り込んだりすると感染する可能性がありますので注意が必要です。
残念ながら現在予防するためのワクチンはなく、感染すると治療方法もありません。外に出なければ感染しない病気ですので、できれば外に出さないで室内で飼ってあげるのが一番の予防です。
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