避妊手術




 ネコは発情期を迎えると独特の声で鳴き始めます。だいたい10日ほど泣き続けた後にいったん落ち着きますが10日から2週間くらいするとまたニャーニャー鳴き始めます。それを発情期の間に何回か繰り返します。
 ネコは
交尾排卵動物といって、交尾後に排卵する動物です。そのため交尾するとかなり高い確率で妊娠します。ネコは兄弟や親とでも交配をするので、自然にしておくとどんどん子どもが増えていきます。

 避妊手術のメリットは
発情行動とそれに伴う不必要な交配・出産を避けることができる点です。犬はよその犬がよってこないように気をつければそれでよいですが、ネコは自分から出ていきますし、出て行かなくても部屋の中で泣き続けるので、その時期の声は通常飼い主さんにとって耐え難いです。
 また避妊手術したコでは
子宮蓄膿症偽妊娠といった病気は発生しなくなり、乳腺腫瘍、一部の皮膚病の発生を抑えることができます。
 外出癖はネコとしての本能ですので、あまり変わらないかもしれません。また高齢になってからやや太りやすくなる傾向がありますので、食餌面での管理に気をつける必要があります。
 より飼育しやすく、また寿命が延びて健康に過ごせるようになることが期待されますので、繁殖に使わないコは避妊手術をしておくことをおすすめします。





去勢手術




 オスネコはよく外に行ってケンカをしてきます。そのため雌よりもネコエイズ伝染性貧血などの病気にかかりやすく、またケンカをした後は傷口が化膿することが普通に見られます。
 去勢手術をすると、外に行って
ケンカをする傾向が減ります(100%では無いですが)。また気が強く、人に攻撃性の高いコにおいては手術によりおとなしくなることが期待されます。
 またオスネコは大人になると高い確率で
スプレー行動という、部屋のあちこちにオシッコを引っかけて回る行動を始めます。この尿は通常のものよりも臭いが強いです。この行動も手術によって80%が消失すると報告されています。
 去勢手術はメスと違い、おなかを開けるわけではありませんので比較的短時間で終わる手術です。
 ただし外出癖はネコとしての本能ですので、あまり変わらないかもしれません。また高齢になってからやや太りやすくなる傾向がありますので、食餌面での管理に気をつける必要があります。
 本人への負担は極少なく、より飼育しやすく、また寿命が延びてより健康に過ごせるようになることが期待されますので、繁殖に使わないコは去勢手術をしておくことをおすすめします。