中毒?そのときにまずすること




犬猫は人間が思っているよりもずっと、いろんな物を口にします。動物が普通に生活していなければ通常出合わないような物が人間社会の中で暮らしていく中でたくさんあります。中でも中毒物質の摂食は、時に命に関わることもある怖いものです。

●何か飲んだ?気づいたその時
まず、何を食べたか
種類と量を調べましょう。パッケージに会社名と電話番号が書いてあるときにはそこに問い合わせると詳しい情報を聞けることがあります。なお、一般的なシリカゲルはほぼ無害と言われています。
病院に来院されるときには製品のパッケージをお持ち下さい。

●牛乳を飲ませて良い場合、だめな場合
○:
酸・アルカリ物質・メタアルデヒド・フェノール(タール類)は牛乳を飲ませると吸収が遅くなることが期待できますので飲ませてあげても良いです。
×:
殺虫剤(パラジクロルベンゼン、ナフタリン、しょうのう)・石油は牛乳を飲ませると、中毒物質の吸収が促進されるおそれがありますので飲ませてはいけません。

●催吐と胃洗浄
病院での催吐には通常、
オキシドールを飲ませます。胃の中がアワアワになってもどします。食塩を大量に飲ませる方法も時に本で見かけますが、飲ませて吐かなかったときには逆に食塩の過量摂取になってしまいますので危険が伴います。オキシドールは通常無害です。
よく異物を食べるコは家にオキシドールを常備しておくのも一つの手です。ただし、
無理にのませて気管にはいると危険ですので、病院でのませた方が安心でしょう。病院ではチューブを食道に挿入してのませます。
摂取1時間以内の催吐は回収率
60-70%、2時間以内だと約25%と報告されています。なお、石油類は吐かせた後肺に入って誤嚥する可能性があること、酸・アルカリは吐かせると食道炎を起こして余計悪影響があるため、催吐はしてはいけないと言われています。
時に胃洗浄をする場合もありますが、麻酔をかけた状態で太めのチューブを胃まで挿入し、生理食塩水を入れて回収することを何度か繰り返します。

●解毒薬と活性炭
中毒物質によっては解毒剤がある物もあります(対症療法だけで治療する場合もあります)。
活性炭は消化管内で中毒物質と結合して吸収を少なくさせる物で、たいがいの物質に効果がありますが、活性炭との結合のしやすさによって効果に違いがあります。

代表的な中毒物質をこちらのページに挙げますので参考にしてください。ここにのってない物については病院もしくはメーカー、あるいは中毒110番
0990-50-2499(ダイヤルQ2)までお問い合わせ下さい。