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皮膚にできる腫瘍の一種で、非常にやっかいな病気の一つです。
腫瘍ですが、病変の現れ方は様々で一見皮膚のびらん・炎症に見えることもあります。中には皮膚病にしか見えないこともあるため「腫瘍のサギ師」と呼ばれている腫瘍です。起こる場所も様々で体幹部、会陰部、四肢、頭頚部などいろんな所にできる可能性があります。体幹部特にそけい部と会陰部の腫瘍は予後が悪いといわれています。
肥満細胞というのは皮膚の中で炎症反応の調節をして |
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いる細胞ですが、それが腫瘍化すると炎症物質を無秩序に放出し始めます。どんな物質を出すかは腫瘍の分化度によって違い、その影響で胃・十二指腸潰瘍、創傷遅延、血液凝固障害、周囲の腫脹・疼痛など様々な併発症を起こします。放置しておくと胃潰瘍・出血などの併発症により通常数ヶ月以内に死亡します。
皮膚の孤立性の腫瘍では早期の摘出手術が必要ですが、肥満細胞自体は体のどこにでもある細胞なので、腹部臓器やリンパ節への微少転移がよく見られます。そのため、手術をした後も抗癌剤と併発症予防の内服を続ける必要があります。出血傾向が通常よりも高くなっているので、手術もリスクが高くなります。また目に見えない浸潤が病変の周囲に拡がっているため、深部も含めて病変の周囲3cmを一緒に切除する必要があります。
予後も安心はできません。目に見えない浸潤により全てを摘出したかの評価が困難です。6ヶ月後の再発率は25-76%と報告されています。
腫瘍細胞を触ると炎症物質が放出されるため、絶対にもんだりしてはいけません。
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