異物の摂食




 草や石、便など食餌以外のいろんな“変なもの”を食べることがあります。犬は雑食性の動物であり、いろんなものを食べる本能がもともとあります。昔は寄生虫とか、栄養不足とかが原因といわれていましたが、別にそういう病気が無い健康な状態でも行動学的な問題として食べてしまうことが多いです。
 はっきりした理由は犬にしか分かりませんが、それを食べるのが楽しいというのが理由のことが多いといわれています。
 まず病気でないかどうかを調べ、そのときの状況をまとめて考えます。予防はそういう行動を学習させないということが一番ですが、癖がついてしまったコにおいては飼い主がそういう状況の時に気をつけるか、それともいやな経験をさせてみるかという方法があります。
 飼い主を無視して自分の楽しいことをするということはそもそもリーダーシップがとれていないということですので、まず順序づけの確立をする必要があります。「待て」と「ついて」をできるようにして、食べそうな状況に遭遇したら犬の制御をできるようにする必要があります。
 もしくは次善策として「ビターアップル」などいやな味のするものをあらかじめモノにかけておき、いやな味を学習させる方法もあります。とうがらしは刺激が強すぎるのでおすすめできません。
 病気で食べるというよりは草や便を食べることにより寄生虫に感染したり、異物により腸閉塞を起こしたり、中毒物質を食べたりと、
異食によって病気になる可能性の方がうんと高いです。
 飼い主の気遣いと努力により防げることが多いですのでがんばってあげて下さい。