ジステンパー




 ジステンパーはウイルスによって起こる恐ろしい伝染病です。特に幼犬に多いですが、成長した犬でも感染します。ウイルスは咳や尿を含んだ全ての排泄物・分泌物に排出され、容易に他の犬に伝染します。
 症状は
元気・食欲低下、咳、発熱、下痢・嘔吐、神経症状、ハードパットなど様々です。体の免疫力を低下させ、細菌の二次感染を起こりやすくさせます。致死率はとても高く50-70%にも上ります。
 ワクチンで予防することはできるのですが、ジステンパーに対する抗体価(抵抗力)は低下しやすく、1年毎の再接種をしないとウイルスが侵入すると発症するようになってしまいますので、毎年定期的にワクチンをうつことが必要です。
 根本的な治療方法は無く、二次感染を抑えるための抗生剤と、場合により鎮咳剤、それと神経症状軽減のためのビタミン療法を行いますが、いずれも対症療法でしかありません。重度の症状となったときには安楽死をせざるを得ない場合もあります。
 神経症状が出てしまうと、何とか助かってウイルスが体からいなくなっても一生涯症状が残って寝たきりになってしまうこともあります。ワンちゃんのためにも、飼い主さんのためにもしっかりワクチンをうちましょう。