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肝臓は体の中の代謝や栄養調節、免疫調節などいろいろな機能を持ち、体の他の病気の影響を受けやすい臓器です。原発性の肝疾患の他に、他の病気からの続発としての肝障害が起こることがあります。
血液検査で肝酵素ALT,ALPの軽度の上昇が見られます。原発性の肝疾患では肝機能自体も傷害されますが、続発性のものでは機能障害は一般には見られません。肝機能を反映するのは胆汁酸やアンモニアの値ですが、通常は正常値です。
続発性肝障害を起こす疾患としては心血管系異常、貧血、門脈体循環シャント、細菌感染、慢性炎症性腸疾患、急性膵炎、副腎皮質機能亢進症、糖尿病、甲状腺機能亢進/低下症、栄養性疾患などがあります。
・貧血、循環異常
肝臓の組織が低酸素状態になることにより壊死を起こすものです。
・細菌感染
肝内の胆汁うっ滞を起こします。抗生物質で治療します。
・慢性炎症性腸疾患
胆管への炎症の波及、消化管バリアの障害によります。
・急性膵炎
胆管・肝臓への炎症の波及、肝内胆汁うっ滞を起こします。
・副腎皮質機能亢進症
ステロイド性の肝障害を起こします。ビリルビン血症は見られません。
・糖尿病
糖代謝・脂質代謝の変化から肝リピドーシスが発生することがあります。
・猫の甲状腺機能亢進症
細胞の代謝活性の増大に依ります。
いずれも治療は原因疾患に向けられます。
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