マムシの咬傷



 マムシに咬まれ、その毒素によって症状が現れます。
 マムシの毒には
ヒアルロニダーゼ、ホスホリパーゼA、低ポリペプチドなどが含まれています。


 毒素は、出血毒、溶血毒が中心であり、咬まれた局所は腫脹し、疼痛壊死、出血を起こします。
 その他、
心毒性神経毒性なども持っているため、時に低血圧や電解質異常、肝・腎不全などが起こることがあります。

 草むらを鼻先で探っている時に咬まれたり、マムシに噛みついた時に反撃されることが多いので、顔の周りを咬まれることがしばしばです。
 犬は人間よりもマムシの毒に耐性が強いので、死ぬことはまれではあります

 状態が落ち着いていれば
抗生剤ステロイドもしくは抗ヒスタミン剤を内服します。後から傷口が壊死・化膿する可能性があるので注意が必要です。
 全身状態が悪い場合には
入院点滴などの処置が必要です。
 場合により、傷口の
切開消毒が必要になることもあります。

 落ち着けば予後は良いことが期待されますが、また咬まれる可能性がありますので、散歩するときは
環境と本人の行動に注意した方が良いでしょう。