パルボウイルス感染症




 パルボウイルスによって起こされる病気で、嘔吐や下痢といった消化器症状と発熱・脱水・元気と食欲の低下をおこし、非治療時の致死率は高いです。
 とても伝染力の強いウイルスで、しかも
環境中で強い抵抗力を持ち、数ヶ月から一年以上感染力を持ちます。消毒剤にも抵抗力が強く、通常のアルコールなどでは死にません。乾燥や紫外線でも死にません。そのため、どこにウイルスが落ちているかは分かりません。また飼い主がウイルスを媒介することもあります。
 腸の粘膜がひどいダメージを受け、
脱水と細菌の二次感染によって死亡するので、点滴と抗生剤による集中治療が必要となります。下痢と嘔吐が治まり、しっかりご飯を食べることができるようになるまでは入院が必要となります。いったん急性期を乗り越えれば命の危険は少なくなります。
 病気を発症しているコからは大量のウイルスが排出されており、抵抗力のないコには容易に伝染します。
院内感染を防ぐために、下痢や嘔吐をしているコには院外で待っていただく場合もあります。また飼い主さんの手や衣服を通じて他のコに伝染する可能性がありますので、スタッフの案内のもとで診察室に入っていただきます。申し訳ありませんが、ご了承いただくようお願いします。
 今は良いワクチンがあり、飼い主さんの力で予防することができるようになっています。しっかりワクチンをうって予防するようにしましょう。