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長年一緒に愛情を注いできた相手が死によっていなくなったとき、心の中にぽっかり穴が開いたような喪失感と心の痛み・苦しみが起こります。時にはめまいや拒食など、体調に変化を及ぼすこともあります。
コンパニオンアニマルが家族として認知されてくるに従い、それを失ったときの心のダメージが起こると言うことが認識されてきています。一昔前だったら「なんだ動物が死んだくらいで」、などと心ないことを言う人が多かったと思われます。
ペットロスは多くの場合次の段階をそれぞれ経ていきます。
1.否認:ペットが死んだことを認めない
最初に起こるのは死に対する拒絶です。悲しみが心を覆う前にそれを受け入れまいと心が働き「ウソだ!」と思います。
2.怒り:感情を獣医師や自分・家族に向け、責める
感情の矛先を自分や他人に向け、「どうして助けられなかったんだ」と思います。
3.取引:何かと引き替えにペットが復活することを望む
子どもで特に分かりやすいですが「これからは良い子にするから○○ちゃんを返して」などと思います。
4.沈鬱:祈りが通じないと知り、落ち込む
悲しみの感情に浸り何もする気がなくなります。
5.受容:事実を事実として受け止める
この段階になって初めて次のステップに進むことが出来るようになります。
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5番目の受容の段階まで来ることが出来れば、思い出を反芻しながら楽しかったこと、一緒に過ごした思い出を掘り探ることが出来るようになっています。
ペットと過ごし、遊び、共に送った時間に対して、しばらくは思い出すたび心を締め付けられるような思いをするかも知れません。しばらくは飼い始めたことを後悔するかも知れません。
でも、一緒に過ごしていなかったなら経験することの出来なかったものはたくさんあるはずです。その時には辛い思いをしても、時間が経てば楽しい思い出がたくさん残ります。
全ての命は幸せになるために生まれてきます。ペットにとって一番大切なことも、飼い主さんと一緒に幸せに暮らすことが出来たかどうかと言うことです。
ペットロスは心の弱さから来るのではありません。心の中が空っぽに感じたとしても恥ずかしいことではありません。それだけの愛情をペットに与えてきた証でもあり、愛するということを出来る人間の証だからです。
それだけ愛情を注いでもらった動物はきっと幸せに生きることが出来たのだと思います。
一方で、現在でもペットロスを知らない人も結構います。
ペットロスにより理解を示し、悲しんでいる人にいたわりを示せるような世の中になって欲しいですね。
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