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去勢していない雄犬の特に中年以降で、精巣が腫瘍化することがあります。代表的なものは以下の3つです。いずれの場合も反対側の精巣は萎縮し、その犬は不妊となります。陰睾(潜在睾丸)という睾丸が陰嚢の中におりていない状態と関連するものもあります。陰睾では高い体温により精巣が刺激を受け、腫瘍化が起こりやすくなります。
セルトリ細胞腫
最も多い腫瘍のタイプで、陰睾の場合には正常犬の23倍の確率で起こります。触った感じは不規則で硬結感があります。10-20%は腹腔内のリンパ節に転移しています。
エストロジェンというホルモンを産生し、雌性化、生殖器の萎縮、乳房/乳頭の腫脹、皮膚の脱毛と色素沈着、雄犬の誘引が見られることがあります。骨髄抑制から貧血や血液凝固異常を起こすこともあります。
ライディッヒ細胞腫
陰睾との関連性は無いとされています。小さく限局的な小結節をつくることが多いです。
テストステロンというホルモンを産生し、行動の変化、会陰部の腫瘍、前立腺の過形成が見られることがあります。
精上皮腫
陰睾の場合は16倍の確率になるとされています。触った感じはどちらかというと通常よりも柔らかいことが多いです。
ホルモン産生性ではないので、全身症状はあまり見られないことが多いようです。
いずれのものも治療方法は外科的な摘出となります。腫瘍は放っておくと徐々に大きくなっていくので、早いうちに摘出した方がいいでしょう。中高年で起きるということもあり、腫瘍が大きくなって高齢になってからではそれだけリスクも高くなります。
若いときに去勢手術をしておくことにより発症を無くさせることができます。特に陰睾の時には腫瘍が起こりやすいですので、若いうちに手術しておくことをおすすめします。
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