膀胱結石



 膀胱の中に結石ができてしまい、血尿や尿路閉塞を起こす病気です。

 ウサギはビタミンDに依存せずに食餌中のカルシウムを吸収し、尿中にカルシウムを排泄するという体の特徴を持っています。そのためウサギの尿は通常でも砂粒がたくさん見られます。

 血尿が続く事で気づかれる事が多いですが、結石が尿道に降りて来て閉塞を起こすと、尿が出なくなってしまったり、急性腎不全となりぐったりしてしまいます。
 メスでは尿道が太いため、ある程度大きなものでも尿に結石が出てくることも多いのですが、オスではペニスの付け根のところで尿道が細くなっていますので、詰まりやすい構造になっています。

 レントゲンや超音波で診断を下します。ウサギの尿石はカルシウムと関連したものが多いですので、比較的レントゲンに写りやすいです。

 小さなもので血尿なども起こっていなければ様子を見ることもありますが、大きな結石だったり、持続的な血尿が見られる場合には、手術をして結石を摘出する事を考慮します。完全閉塞を起こしているときには即刻手術となります。

 摘出した後は血尿も徐々になくなって行きますが、急性腎不全になって腎臓がダメージを受けた場合は、予後は要注意です。

 アルファルファはカルシウムを多く含んでいますので、成長期が終わったら、牧草はアルファルファよりもチモシー中心に与えた方が良いでしょう。