マクロラブダス症




 マクロラブダス症とは、真菌の一種であるマクロラブダスが胃に感染し、慢性的な消化器症状が起こる病気です。

 マクロラブダスと言うのは、以前までメガバクテリアと呼ばれていた大型の微生物ですが、最近真菌の一種であるという事が分かってきました。
 母鳥がヒナに吐き戻した餌を与えるときに、病原体を感染させると考えられています。

 マクロラブダスは、胃に感染し、胃炎と消化障害を引き起こします。吐き気や嘔吐、下痢、未消化便、食欲不振、腹痛などが起こりますが、重篤な場合は胃潰瘍や胃の出血、貧血なども起こします。
 慢性化して消化不良となった場合、食欲があっても体重が減少して行き(ゴーイングライト症候群)痩せて落鳥につながります。慢性化した場合は、胃の粘膜がダメージを受けてしまい、予後が不良となってしまうこともあります。
 元気消失、居眠りなどの全身状態も見られます。

 治療は抗真菌薬の内服薬を投薬します。
 胃の組織が不可逆的なダメージを受けてしまった状態だと、治療への反応が悪い可能性があります。

 感染している鳥の中には無症状の鳥もいて、他の鳥にうつすことがあります。
 感染した際に発病するかどうかには、免疫力による個体差があります。